【人の間に生きる】
われわれは他人に正しく厚意を寄せ、その人の美点を探し求めるときにのみ、何びととも害なしに交わることができる。
『幸福論 第一部』(岩波文庫)p.90
ひとは他人からなにも得ようと思わないなら、全く違った目で彼らを見ることができ、およそそのような場合にのみ、人間を正しく判断することができる。
他人と仲良く暮らすことのできる者は、ただ、他人に対してまったく無関心になりえた人か、あるいは、-福音書の言い方にそえば-、7度の70倍ほど他人を恕(ゆる)そうとかたく決心した人かである。
交際についての4つの心得
なにびとをも親切に迎えること、
話は手短にすること、
慰めて帰らせること、
いつまでもその人のことを気にかけないこと。 ゾイゼ
『幸福論』
他の人々が欲するままに任せておいてよいことが、世には限りなく多い。 結局それはどうでもよいことだからだ。そうすれば、自他共に生活が非常に楽になる。
『眠られぬ夜のために 第一部』7月16日
より多く正しい側の人が、まず、すこし譲ってやらねばならない。
『眠られぬ夜のために 第一部』10月28日
争いをしているときは、理のある側が、まず先に若干譲歩すべきである。 理のない相手は、全然許すことのできないのが通常である。
どのような悪に対しても、静かな抵抗が最もよく勝利をおさめるものである。
『眠られぬ夜のために 第一部』9月21日
忠告は雪に似て、静かに降れば降るほど心に長くかかり、心に食い込んでいくことも深くなる。
‥そしてなによりも、口数を控えねばならない。とかく余計な口を利くことが、厄介な状況に巻き込まれるもととなるものだ。
『眠られぬ夜のために 第一部』4月26日
沈黙で失敗する者はない。
『眠られぬ夜のために 第一部』1月10日
愛のない人としきりに交わるのは、魂を損なうものである。
『眠られぬ夜のために 第一部』1月30日
悪い読書は、よくない交際よりも危険である。
『眠られぬ夜のために 第一部』1月18日
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