シオンよ。恐れるな。気力を失うな。あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。

「眠られぬ夜のために 第二部』(ヒルティ著)  9月20日  

ダニエル書10の2―13、19―21。 

そのころ、私、ダニエルは、三週間の喪に服していた。満三週間、私は、ごちそうも食べず、肉もぶどう酒も口にせず、また身に油も塗らなかった。 第一の月の24日に、私はヒデケルという大きな川の岸にいた。 私が目を上げて、見ると、そこに、ひとりの人がいて、亜麻布の衣を着、腰にはウファズの金の帯を締めていた。そのからだは緑柱石のようであり、その顔はいなずまのようであり、その目は燃えるたいまつのようであった。また、その腕と足は、みがきあげた青銅のようで、そのことばの声は群集の声のようであった。 この幻は、私、ダニエルひとりだけが見て、私といっしょにいた人々は、その幻を見なかったが、彼らは震え上がって逃げ隠れた。私は、ひとり残って、この大きな幻を見たが、私は、うちから力が抜け、顔の輝きもうせ、力を失った。 私はそのことばの声を聞いた。そのことばの声を聞いたとき、私は意識を失って、うつぶせに地に倒れた。 

ちょうどそのとき、一つの手が私に触れ、私のひざと手をゆさぶった。それから彼は私に言った。 「神に愛されている人ダニエルよ。私が今から語ることばをよくわきまえよ。そこに立ち上がれ。私は今、あなたに遣わされたのだ。」 彼が、このことばを私に語ったとき、私は震えながら立ち上がった。彼は私に言った。 「恐れるな。ダニエル。あなたが心を定めて悟ろうとし、あなたの神の前でへりくだろうと決めたその初めの日から、あなたのことばは聞かれているからだ。私が来たのは、あなたのことばのためだ。 ペルシヤの国の君が21日間、私に向かって立っていたが、そこに、第一の君のひとり、ミカエルが私を助けに来てくれたので、私は彼をペルシヤの王たちのところに残しておき、終わりの日にあなたの民に起こることを悟らせるために来たのだ。なお、その日についての幻があるのだが。」 彼が私にこのようなことを語っている間、私はうつむいていて、何も言えなかった。 

ちょうどそのとき、人の姿をとった者が、私のくちびるに触れた。それで、私は口を開いて話し出し、私に向かって立っていた者に言った。 「わが主よ。この幻によって、私は苦痛に襲われ、力を失いました。わが主のしもべが、どうしてわが主と話せましょう。私には、もはや、力もうせてしまい、息も残っていないのです。」 すると、人間のように見える者が、再び私に触れ、私を力づけて、言った。 「神に愛されている人よ。恐れるな。安心せよ。強くあれ。強くあれ。」 彼が私にこう言ったとき、私は奮い立って言った。 「わが主よ。お話しください。あなたは私を力づけてくださいましたから。」 

 そこで、彼は言った。 「私が、なぜあなたのところに来たかを知っているか。今は、ペルシヤの君と戦うために帰って行く。私が出かけると、見よ、ギリシヤの君がやって来る。しかし、真理の書に書かれていることを、あなたに知らせよう。あなたがたの君ミカエルのほかには、私とともに奮い立って、彼らに立ち向かう者はひとりもいない。 


 神への願いはしばしばすぐには聞きいれられないか、あるいは、聞きいれられたことが、すぐわれわれに知らされるとはかぎらない。このことがやがてわれわれの弱気の因(もと)ともなり、弱気が変じて不信仰にさえなりかねない。このように祈りが聞きいれられるのが手間どる理由は、必ずしもわれわれの眼前に明示されるわけではない。しかし、神のしもべの中に数えられうる人びとには、その辛抱づよい祈願がかならず、おそかれ早かれ、そして彼らにとって最もよい方法で、聴きとどけられるという十分な確信を、われわれは持ちつづくべきであろう。ちょうど大磐石の上に立つように、われわれはこの確信の上に立たねばならない。

そうすれば、神はさしあたりわれわれを慰めるために、しばしば使者をおつかわしになる。それはたいてい普通の人間であるが、かならず適当な時期にやって来る。しかも、時としては、その人自身が忠言や助力や、祈願が聞かれるという確信を、われわれから与えてもらうためだったりする。わたしみずからもたびたびそのようなことに出会ってきた。 

あなたが、もはや自分の力を信じることなく、つねに神の力を信じることができるようになったら、そのとき、あなたはすべてのことにおいて勝利を手中に収めているのである。なおその上、あなたは艱難をよろこぶ境地にまで達することができる。しかし、これはきわめて高い段階なのである。 


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 それゆえ、わたしを待て。――主の御告げ。――わたしが証人として立つ日を待て。わたしは諸国の民を集め、もろもろの王国をかき集めてさばき、わたしの憤りと燃える怒りをことごとく彼らに注ぐ。まことに、全地はわたしのねたみの火によって、焼き尽くされる。そのとき、わたしは、国々の民のくちびるを変えてきよくする。彼らはみな主の御名によって祈り、一つになって主に仕える。 クシュの川の向こうから、わたしに願い事をする者、わたしに散らされた者たちが贈り物を持って来る。

その日には、あなたは、わたしに逆らったすべてのしわざのために、恥を見ることはない。そのとき、わたしは、あなたの中からおごり高ぶる者どもを取り去り、あなたはわたしの聖なる山で、二度と高ぶることはない。わたしは、あなたのうちに、へりくだった、寄るべのない民を残す。彼らはただ主の御名に身を避ける。イスラエルの残りの者は不正を行なわず、偽りを言わない。彼らの口の中には欺きの舌はない。まことに彼らは草を食べて伏す。彼らを脅かす者はない。  

シオンの娘よ。喜び歌え。イスラエルよ。喜び叫べ。エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。 その日、エルサレムはこう言われる。シオンよ。恐れるな。気力を失うな。あなたの神、主は、あなたのただ中におられる。救いの勇士だ。主は喜びをもってあなたのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってあなたのことを喜ばれる。例祭から離れて悲しむ者たちをわたしは集める。彼らはあなたからのもの。そしりはシオンへの警告である。 

見よ。その時、わたしはあなたを苦しめたすべての者を罰し、足なえを救い、散らされた者を集める。わたしは彼らの恥を栄誉に変え、全地でその名をあげさせよう。その時、わたしはあなたがたを連れ帰り、その時、わたしはあなたがたを集める。わたしがあなたがたの目の前で、あなたがたの捕われ人を帰すとき、地のすべての民の間であなたがたに、名誉と栄誉を与えよう、と主は仰せられる。 

 ゼファニヤ書3章8節~


ブログを更新しなくなって、読む者が無くなったと仰ってくださる方へ。いいブログを見つけましたよ。この方のブログも、もう途絶えているようですが。

《ヒルティにならいて──すべての艱難辛苦の中に在る人たちのために》by kaisinenomichiさん


  

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